top of page
検索
  • morimasauedaus

アンストラクチャー

ラグビーワールドカップで日本代表は史上初のベスト8進出を成し遂げました。ベスト8という目標に向け過酷なトレーニングを行った選手、それをサポートしたスタッフ関係者には最大級の敬意を表したい。


メディアは大躍進した日本代表を連日取り上げた。その中で「アンストラクチャー」(Unstructure)という言葉がありました。ラグビーでは陣形が整っていない状態のことを「アンストラクチャー」と表現します。「アンストラクチャー」の例としては、相手のキックからのカウンターアタック、相手のミスからの攻撃、ジャッカルなどターンオーバーからの攻撃などがあります。「アンストラクチャー」の対義語はストラクチャー。ストラクチャーとは陣形が整った状態、例えばスクラムやラインアウトなどセットプレーからの攻撃やディフェンスになります。以前の日本は「アンストラクチャー」からの攻撃および守備は苦手としていたかと思います。しかし、今回のW杯では「アンストラクチャー」からの攻撃守備、スキル、スピードがうまく機能して、予選プールを勝ち抜けることができたのかと思います。


世の中には地政学的リスク、環境リスク、自然災害リスクなど様々なリスクが溢れています。リスクマネジメントである程度は認識しているリスクへの対策を準備できるかもしれません。しかし、残念ながらいくら準備をしていても想定以上の事象が発生することがあります。まさにアンストラクチャー、混沌とした状態になる場合があると思います。ラグビーでは「アンストラクチャー」、混沌とした状態でも選手が個々の状況判断で柔軟に対応します。瞬時にボールの位置、味方の陣形、相手の陣形などを把握し、それらの情報を処理、次のプレーを実行します。私たちの普段の生活、ビジネスにおいても「アンストラクチャー」と直面し、意識することなくその状況の中で判断を下しているでしょう。しかし、私たちが「アンストラクチャー」の中で無意識のうちに下した判断は果たして最適なものであったのでしょうか?ますます混沌としてくる世界で生き抜くためには、私たち個々が無意識でも適切な判断を行い柔軟に対応できる能力を高めておくことが必要なのかもしれません。

閲覧数:50回0件のコメント

最新記事

すべて表示

サステナビリティ情報開示と言っても、何を開示すべきか判断に困るかもしれません。また、すでにあるCSRレポートや統合報告書を改善を考えているかもしれません。会社のサステナビリティの取組みは社会道徳にフォーカスしすぎて、合理的な投資家の関心事ではないかもしれません。ステークホルダーが誰にしろ実務者が常に考えることは会社にとって何が重要なサステナビリティ課題で情報開示の対象にするべきか考えてみてください

サステナビリティが注目されてきた理由にサステナビリティパフォーマンスと財務業績に重要な関係があることが学術、企業経営者の中で認識されてきたことが挙げられます。ハーバードビジネススクールによるとサステナビリティに積極的に取り組んでいる会社はそうではない会社よりも高い市場リターンだけでなく会計的なリターンも得ているそうです。この見解は他のリサーチの見方とも一致しており、サステナビリティと財務業績の間に

非財務情報、サステナビリティ情報の開示要求が増えた理由の一つに会社の評価において帳簿価値と市場価値の乖離が大きくなってきていることが挙げられます。その乖離は会社が有する無形資産が増えてきていることが一つの原因と言われています。かつては帳簿に計上されている有形資産が会社の評価において重要な要素でありました。しかし、あるリサーチによると1975年当時S&P500の価値の17%だった無形資産が2015年

bottom of page